公式版はこっち。
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一度叶えてみたい

そんなささやかな貴方の願い…


叶えます。







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あの人が夢見ることはなんだろう。
ふとそんなことを考えて隣を歩く横顔を見た。
それが事の始まり…




隣にいた少女は恥ずかしそうに
「一度天蓋付きのベッドで…寝てみたいかな?秘密だよ」
と笑った。




それなら
今すぐ叶えられる…





「うわぁ…すごぃ…」
部屋に入るなり影貴は感嘆の声を上げる。
ここは二人用の客間。広いベッドはお望み通り天蓋付き。
こんな部屋ならごろごろある。

自分としてはなぜ屋根のある部屋にさらに屋根を付けるのか、解らない。
でもこれを望む不思議な奴もいる。
ともかく、
影貴は一晩、ここ…一木家で過ごすこととなった…





寝る支度を整えて羽根の枕に顔をうめると、心地良く沈んで影貴を受け止めた。
借り物のネグリジェは細かいレースがあしらってあり、質の良さを感じさせる…
幸せな気分になって仰向けになって天蓋を眺めると
薄いレースのカーテンがベールのようにかかっていて、本当に外国気分だ…

「影貴?」
「えっ!?」
慌てて起き上がるとドアの処に秀が立っていた。
「もう寝る?」
そう言ってドアを閉めると秀はベッドの脇にある小さなテーブルに持っていたお盆を置いて、
ベッドの縁に腰掛けた。
上には透明な氷の入った硝子の器とグラス、瓶がのっていた。
「飲む?」
秀はグラスに音を立てながら氷をいれ、一つを自分の口に入れた。
寄ってきた影貴は瓶の英語を読みながら言う。
「御免。私、寝る前はお水の方が…」
「あ、そう。」


秀は顔の向きを変え、口に含んだ固体を影貴の唇に押し付けた。
「ふぁっ…」
口の中に押し込まれた冷たい感覚に影貴は声を上げる。
秀は影貴をそのままベッドに沈めた。
「おいしい?」
「ひゅ、ひゅうクッ」
影貴は氷をかみ砕き、天蓋を背景にする秀に向かって言った。
「な、なにして、ンッ…」
既に体の自由は奪われ、冷たい唇が重ねらる。
咥内に入ってくる生ぬるいモノが影貴を混乱させた。


その中に不思議な感触を見つけてしまった影貴は気付かぬうちに秀に咥内を預けていた。

「…ゃっ、だ、だめっ」
慌てて唇を離すと、二人の間に銀の糸が走った。
「…ぁあ、電気ね。」
秀は上半身を上げて、頭の上…壁にある小さなレバーを下に下ろした。
辺りは闇に包まれる…かわりに天蓋の中の小さな明かりがついて、二人を優しく照らした。
「そ、そうじゃなくてっ…」
その言葉に秀は脇の紐を引っ張り、レースのカーテンを下ろした。
「こうやればいいんだ。ふぅん…」
中の明かりがレースから外に漏れて二人の影を作る…
「天蓋付きのベッドで…『寝てみたい』んでしょ?」
肩の紐をひっぱると影貴のネグリジェの形が崩れた。
秀は釦を開けずに自分の上着を脱ぎ捨てる。


「…恐いんでしょ?」
紫の瞳が見透かすように見つめてくる。
「ねぇ?」
秀は外跳ねの髪の間から覗く首筋に舌を這わせ舐め上げた。
「…っ、ひゃっ…あッ……」
体が支配されていく…
手でネグリジェを落としながら、影貴の白い肌を濡らしていく…
その道筋はオレンジの光に照らされて輝いていた…
「どの辺がイイの?腰?」
細い指ですっと腰を撫でられ影貴は飛び上がった。
「な、なんで…私たち…付き合ってるワケじゃないよっ!?」
腰に追いやられたネグリジェに延ばした手が届く筈もなくその手首を秀に捕まれる。
「じゃあ今からつきあってるコトにすればいいじゃん。」
「そんなっ…あっ」
音を立てて胸元に印をつけられ影貴はたじろく。
「僕はそういう関係でもおかしくないと思うけど。」






秀は未だ戸惑う影貴に優しく唇を重ねた。
乱れた荒い呼吸をする影貴の胸に手をあて、その音を聞き取ると汗で濡れた影貴の頬を撫でた。
「もうダメ?」
影貴は苦しそうに呼吸するだけで返事もしない。
「まだ何もしてないんだけど。敏感なんだね。」
秀は服の中に指を入れる。同時にベッドの中に矯声が響いた。

「んっ…ふぁっ…」
布を越えて中は湿っている。
「なんだ…嫌なのかと思った。」
秀は口元に笑みを浮かべ境界を作る下着をおとした。

「や、んっ…ン…」
ゆっくりと指で感覚を確かめながら秀は奥へと進んでくる。
ある一点にたどり着いた時、嬌声の高さが上がった。

「ココがいいんだ…」

再び撫でると、影貴は秀の首にしがみついた。
「や、やっ…ッ、しゅ…く…っ」
「嫌なの…?」
影貴の手は震え、声がかすれてよく聞こえない。


「もう飽きた。」
指を抜いた秀がつまらなそうな顔で影貴をみた。
「な…なん、で…」
「だって嫌がってるみたいだし。奪われたとか言い掛かりつけられそうだし。」
秀は起き上がる。
「ゃ…ぃやっ」
その秀に影貴がしがみついた。

「ゃ…やめないで…いかないで…」
その言葉に振り向いた秀は柔らかいベッドに再び乱暴に影貴を沈め、一思いに貫いた。


部屋には満たされたような甘美の声が荒い吐息に交じって響く。

「じゃあ…イかせてあげるよ…」

氷の溶けた水を飲み干し、影貴の白い肌を舐めると、影貴は反射的に足を閉じようとする。

「…ダメ…ぁけて…力、抜いて…」

ちょうどいい角度を模索しようとすると影貴の余分な力が邪魔をして余裕がなくなってくる。
秀は強行手段を思い付き、影貴の腰をくすぐった。
「やっ、ハハっ…っ」
影貴の気を反らした隙に秀は最奥を突いた。
影貴の声が苦しそうに耳元に響く。
二人は互いの名を何度も呼びながら甘く冷たい唇を重ねた…





「愛してくれる?」
ガラでもなくそんなことを聞いてみる…
力無く影貴が頷いた。
「私も…まえからすきだったよ…」

秀の頬に軽く唇を当て影貴はやっと規則的な呼吸をし始めた。

その寝顔を見て、秀もその場に倒れるように寝転がった…







貴女の心の中にある
小さな夢

叶えます。





 

  

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絶対公開しない方が良かった!(大後悔)
え、と、渋ってた理由は…おわかりですよね?
私の中で彼は性欲無しに等し、なキャラなので書いてるときに「コイツ誰〜!?」を連呼してました。